
著述集出版記念
宮島達男 「その人と思想」展
2010年2月4日(木)−4月11日(日)
OPEN 11:00 - 19:00
会期中無休
ABOUT THE EXHIBITION
宮島達男はパフォーマンスによる作家活動をスタートし、80年代半ばより発光ダイオード(LED)を用いて作ったデジタル・カウンターの作品を制作、発表。88年のヴェネチア・ビエンナーレ・アペルト部門への出品により国内外で注目を浴びて以来、世界的な規模で精力的に活動する現代美術家です。
「それは変化しつづける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という三つの制作コンセプトのもと、「1」から「9」のカウンタ−が、それぞれ異なる速度で明滅を繰り返すインスタレーションは、人間のライフ・サイクルの連続性や永遠性を示しています。
99年のヴェネチア・ビエンナーレでは日本館代表作家として、5×34メ−トルの巨大な壁面に2400個もの発光ダイオードをちりばめた作品《メガデス》を出品し、広島や長崎の原爆による多数の死をはじめ、戦争の世紀であった20世紀を総括することで、非常に話題となりました。
95年以降は初期の頃に行っていたパフォーマンスを再開。また第二次世界大戦中に長崎で被爆した柿の木の実から取り出された種の苗木を世界各地に植樹する「時の蘇生−柿の木プロジェクト」を開始するなど、人間のライフ・サイクルや時間という概念に対して、デジタル・カウンター作品以外の多様なアプローチも試みています。
本展は、宮島達男の作家活動30年の歩みを綴った本が出版されるのを記念し、宮島達男「その人と思想」と題して、作家がたどってきた制作活動やその思想の変遷を、当時の記録写真やドローイング、資料などで検証する試みです。
30年に渡るその作家活動の全貌を、是非この機会にご高覧下さい。
「私は、まだ53歳。北斎や土牛から比べたら作家としてまだ青二才。
生きざまを振り返るには、早すぎる。
しかし、長澤さん(※)の尽力で、このような本が出版された。
良い機会でもあるので、本で紹介された制作態度や思想を表現する展覧会を開いてはと考えた。
当時の未公開写真や、ドローイング、そして私が学んできた書物たちを通して
宮島達男が何を考え、どう生きたのかを感じてもらえればうれしい」
宮島達男
※BLD GALLERYディレクター/Akio Nagasawa Publishing 主催
EVENT
映像上映会
日時 : 2/7(日)、 2/14(日)、2/21(日)、2/28(日)、3/14(日)、3/28(日)、4/4(日)、4/11(日)
各日 13:00/14:30/16:00/17:30 start
料金 : 各回500円
定員 : 各回30名
アーティスト・宮島達男は、現在カウンター・ガジェットを使用したオブジェやインスタレーション作品で世界的に知られていますが、実は、パフォーマンスによって作家活動を始めたことはあまり知られていません。宮島達男のパフォーマンスは、人為である自分を、自分以外の森羅万象の自然の中に放り込むことで何らかの変化を起こさせることが基本構造になっています。
そのパフォーマンスのテーマは、自然と人為、Nature
and Artificiality(以下NA.AR.)。
自然(NA.)に対して自分が何らかのアクション(AR.)を加えることによって、その対立、関係から何が見えてくるのか?その実験行為としてのパフォーマンスなのです。
つまり、宮島達男の作家活動は、自分と自分以外の他者との関係、自分がこの世界とどう関わっていくか?自分はどこからきて、どこへ向かうのか?自然に対して、この世界に対して一体なにができるのか?といった、人間が持つ根源的な問いからスタートしており、それを自らの体を使って検証する行為だったのです。
<上映スケジュール>
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2/7 |
2/14 |
2/21 |
2/28 |
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| 13:00- |
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プログラムA 74分
NA.AR.(Sea) 3分30秒
単純に言ってしまえば、石が水面に投げ込まれ、それによって波紋が広がる様の映像。石は人為(Artificiality)、そして水は自然(Nature)を表す。人為によって一時水面に波紋が広がるが、それはあくまで一時のことであり、次の瞬間には元の状態に戻っていく。この映像から、ある種の自然の永遠性のサークルを見ることができるだろう。宮島達男のパフォーマンスの基本コンセプトである「NA.AR.」のコンセプト映像。(1982年8月11日撮影)
NA.AR.(Human Stone) 21分30秒
タイトルが示す通り、自分自身が直接的に石となるパフォーマンス作品。石なので口がきけないということで、ガムテープで口を塞がれた宮島が、観客と共に東京の各地にバスで移動しながら、所々で街中に放り出され、その周辺の通行人などの変容の様を観客に見せている。バス移動の途上、石となった宮島が晴海の埠頭から海に飛び込むシーンは、コンセプト映像「NA.AR.(Sea)」を自らの体で体現している。(1982年11月6日撮影)
NA.AR.(Voice) 18分
行楽客の行きかう横浜の山下公園で、何らかの実験でも行うような?装置を前に、男(宮島)が突然、その意味ありげな機械に向かって「アーーーーーー」と叫ぶ。そして男は、その実験結果?を地面にチョークで書き込み、自転車に乗って去っていく。(1981年12月27日午後1時15分 横浜山下公園にて撮影)
Clear Zero 35分30秒
様々な国籍の参加者が、様々な母国語で数字をカウントダウンしながら、思い思いに歩き回り、0のタイミングで立ち止まる。その場の感覚で歩き回るパフォーマーの姿は、ある種、自然界の摂理にも似た、ランダムなカオスを想わせる。(1995年水の波紋展の関連企画として、東京青山伊藤忠ビルエントランスにて撮影)
プログラムB 67分10秒
NA.AR.(Sea) 3分30秒
単純に言ってしまえば、石が水面に投げ込まれ、それによって波紋が広がる様の映像。石は人為(Artificiality)、そして水は自然(Nature)を表す。人為によって一時水面に波紋が広がるが、それはあくまで一時のことであり、次の瞬間には元の状態に戻っていく。この映像から、ある種の自然の永遠性のサークルを見ることができるだろう。宮島達男のパフォーマンスの基本コンセプト「NA.AR.」のコンセプト映像。(1982年8月11日撮影)
NA.AR.(Rain) 6分10秒
雨が降り始めた地面にうつ伏せに横たわり、濡れていく路上に乾いた人型を作る。その後、起き上がり、宮島の姿を表す人型にも雨に降り注ぎ、徐々に周辺と同じように濡れていく様子の記録映像。非常に儚くセンチメンタルなパフォーマンス。(1982年6月9日撮影)
A Grain of Sand 28分30秒
1980年代の宮島パフォーマンス作品の集大成的な意味合いを持つ作品「A
Grain of Sand」の記録映像。それまでの宮島達男のパフォーマンスは、宮島個人の行為(AR.)がどのように世界(NA.)に対して影響を及ぼすのか?を観客に提示するものだった。しかし、宮島からみた、自分以外の他者であるこの世界(NA.)も、実は自分と同様にもがき苦しんでいる様々に人為(AR.)の集積によって構成されているのではないか?と考え、この「A
Grain of Sand」では複数のパフォーマーが各々思い思いの行為(AR.)を同時に繰り広げ、それを観客に提示している。ある者は叫び、ある者は歌い、ある者は踊っている。その中で宮島は、削岩機で壁に穴を開け、そこに叫び声を封じ込めている。この作品で観客は、大きく言えば、宇宙からの俯瞰的な視点で、AR.の集合体としてのNA.の状況≒この現実世界の様相を眺めることになるのである。それは宮島達男の基本コンセプトNA.AR.に基づく世界観の提示であると言えるだろう。(1983年2月13日 中野Plan
Bにて撮影)
Clear Zero in the Water 29分
1996年、パリのカルティエ美術財団で開催された宮島達男の個展に際し、同年仏領ポリネシアのムルロア環礁で行われたフランスの核実験に対する宮島達男の反核の態度表明として行われたパフォーマンスの記録映像。フランスが6回の核実験を行ったことを暗示する、6人のパフォーマーが、数字を9から1までカウントダウンしながら、0のタイミングで、ムルロア環礁から汲み上げられた海水に顔を浸す。9から1までのカウントダウンするパフォーマーの数字の叫びは、"生"を表明し、0のタイミングで海水に顔を浸す瞬間の静寂は"死"を意味する。(1996年4月11日フランス、カルティエ美術財団にて撮影)
ワーク・ショップ


PEACE SHADOW PROJECT
ゲスト : 茂木健一郎氏
日時 : 3/7(日) 11:00/13:00/15:00/17:00start
料金 : 無料
定員 : 各回10名 (事前予約制)
"主義も主張も違う人間同士" が集い、声を発することで、世の中をいい方向へ動かしていけないか、という宮島達男の問いかけから生まれた、署名型アート・プロジェクト「PEACE
SHADOW PROJECT」を開催します。自らの「影」を焼き付けることで、非核の意思を表明する参加型プロジェクトに、是非ご参加下さい。
http://www.peaceshadow.net/
アーティスト・トーク
出演 : 宮島達男
日時 : 3/6(土) 15:00 start (14:30open)
料金 : 800円
定員 : 30名 (事前予約制/座席自由)
ARTIST

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宮島達男 Tatsuo Miyajima
1957年東京生まれ。東京芸術大学大学院美学研究科修了。「1」から「9」までの数字を使ったデジタル・カウンタ−の作品を国内外で発表。ロンドンのテート・ギャラリーやミュンヘン州立近代美術館、東京都現代美術館などに作品が所蔵されている他、六本木ヒルズ内のテレビ朝日外壁や東京オペラシティなど、パブリックアート作品も多数制作。現在、東北芸術工科大学副学長。

NA.AR (voice) (1981)
(c) Tatsuo Miyajima

NA.AR (solar) (1982)
(c) Tatsuo Miyajima

Clock for 300 thousand Years (1987)
(c)Tatsuo Miyajima

Sea of Time '88 Venezia
(c) Tatsuo Miyajima

Over Economy (Drawing) (1992)
(c) Tatsuo Miyajima

1000 Real Life Project -Deathclock- user02(2003)
(c) Tatsuo Miyajima

Counter Void S-1 (2006)
(c) Tatsuo Miyajima

Counter Skin in Recklinghausen (2008)
(c) Tatsuo Miyajima

Counter Skin in Recklinghausen (2008)
(c)Tatsuo Miyajima