



(C) Takashi Kijima




(C) Tenmei Kanoh
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2011年12月9日(金) - 12月28日(水)
OPEN 11:00 - 19:00
会期中無休
今年の2月に90歳の天寿を全うした写真家・杵島隆の追悼の意を込めて、杵島隆と加納典明の二人展「SCANDAL extra」を開催します。
杵島隆は広告写真のパイオニアとして広く知られていますが、戦後期には、それと並行してヌードをモチーフとした作品制作を行なっていました。ヌード撮影のほとんどはゲリラ的に野外で行われ、中でも物議を醸し出したのが桜田門の前で撮影したシリーズ《桜田門》(58年)です。外界にオブジェとしてヌードを配置する芸術写真的な構図を持った作品は、当時の社会において政治的な側面がより強調されスキャンダラスな表現として物議を醸し出しました。それ以前にも《8月6日ピカドン広島》(45年)、《悪魔が長崎天主堂の天使を追い出した》(45年)、《黒い雨が降った》(46年)といった、政治的意図を明確にうちだし、時代を鋭く批評した作品を多く制作しています。商業写真と芸術写真という別のベクトルを持った分野において、常に注目を集め一線の活躍をしていた杵島の門を叩いたのが加納典明でした。
2年間に渡るアシスタント生活の中で杵島のアバンギャルドな精神を受け継いだ加納は、63年に独立。『平凡パンチ』のグラビアページを主な活動の場としてヌード作品を次々発表し、「“写真”はあくまで時代に物申し、切り裂く道具であり方法論」という独自のスタイルを確立します。69年、『平凡パンチ』のNY特集号のために渡米した加納は、取材後そのままNYに残り、人種も様々なモデルやヒップスターが集うオージー・パーティに潜入し撮影。当時のNYの気分を的確に撮し出したそのシリーズは《FUCK》と題され、帰国後に発表した本作によって加納は一躍名が知れ渡るようになりました。69年の発表時には、カラーで撮影されたものをモノクロ・コピーし、イメージを不鮮明にして展示した《FUCK》ですが、今回初めてオリジナルのカラー・プリントにて展示します。
鋭敏な感性をもって、常に時代を切り開いていった二人の写真家の軌跡を、是非この機会にご覧下さい。
撮影から約40年、オリジナル・カラー・プリントでの展示は今回が初となる「FUCK」。 長い沈黙を破り、ついに加納さんご自身が「FUCK」について語ります。
日時 : 12月18日(日) Start15:00
料金 : 500円
定員 : 50名

杵島隆 (きじま・たかし)
1920年アメリカ・カリフォルニア生まれ。写真家植田正治に師事した後、ライトパブリシティにて広告写真を撮影。56年キジマスタジオ設立し、その後幅広い分野で活躍。日本写真協会年度賞、勲四等瑞褒章など多数受賞。写真集に75年『The Orchid』(講談社)、81年『義経千本桜』(NHK出版)など。2011年逝去。

加納典明 (かのう・てんめい)
1942年愛知県生まれ。名古屋市立工芸高等学校産業美術科卒業後、小川藤一氏、杵島隆氏に師事。独立後はフリーの写真家として広告業界などで活躍。69年日本橋のギャラリーにて《FUCK》を発表し一躍有名となる。以後、テレビや映画に出演するなど活動の場を広げ、93年『月刊THE TENMEI』(竹書房)を創刊。続く94年写真集『きクぜ』(竹書房)を発売。一連の作品の過激なヌード表現で物議を醸す。日宣美賞、APA賞、朝日広告賞、毎日広告賞等、受賞多数。